v.o.c - column vol.7

v.o.c (Vapor On Curry)不定期コラム「長野ぶらぶら節」第七回



 PUNK雑感


DOLL(雑誌)のバックナンバーを読むのが好きで、今まで何回も読み返しているのですが、年を経て解釈が変わるところもあり、買っていた当時は内容全然分かってなかったなーって思います(僕が持っているのはだいたい90年代から2000年までの分です)。インタビューとかで社会問題に関わる内容とか、これ今でも通じるところあるなと思ったり、そういう部分って問題の本質を突いているから時代が少し変わったぐらいでは変わらないんだろうなって思ったり、その人の生き方とか言ってることとか、基本的に建設的なこと言っていたんだなって今は分かります。

英米と国内を比較してみて面白いと感じたのが、英米ではロック、ポップスの権威化したところへのカウンター的に新しいカテゴリー(例えばPUNK)が生まれ、一時的に権威が無効化され、それがカタルシスを生む。という運動に対して、国内ではその新しいカテゴリーに(海外ではこうだからっていう)権威が付随して輸入されてしまう為に、カウンターのパラドックスというか、本来カウンター足り得る新カテゴリーが機能不全を起こしてしまう。そして、それに対するポップス(ネイティブ権威)がカウンターの様に見えるという構図が見立てられてしまう。と僕は思うのですがどうでしょうか?そういう意味でいうと音楽分野に置いては、なかなかダイナミックな運動を見ることが出来ない。しかし新しいカテゴリーが増える度にポップスのパイが増えるということもダイナミズムの一つだなと思います。

しかしながら、DOLLを何回読み直してみても答えが人それぞれっていう問題がありまして、それは「では、現在のPUNKとは何か?」という問いです。やっぱり死ぬまでにでっかいカタルシスを味わってみたいなあ、なんてことを考えてDOLLのバックナンバーを手に取っているんでしょうけど、賛否両論あってしかも笑えることが面白いなと思うので、笑いを地道に追求するのも一つかな、なんて思います。































.
















.