山下康 & ASUNA / デイヴィッド・チェスワース & ビル・マクドナルド 来日松本公演 2026
2026年6月15日(月)
18:15開場 19:00開演(公演時間:約90分)
まつもと市民芸術館・小ホール
定員 150名
料金 2,000円 (25歳以下は1,000円)* お支払いは現金のみでお願いいたします。
出演 山下康 & ASUNA、デイヴィッド・チェスワース & ビル・マクドナルド、daborabo(山﨑美帆)、会場BGM:辻村豪文(キセル/The Instant Obon)
チケット予約方法 windowofacloudyday@gmail.com *件名「ライブ予約」とし、お名前と人数をメールしてください。定員に達し次第、受付は締め切らせていただきます。
公演概要 日本のアンビエント/環境音楽のパイオニアとして世界的な評価を受けるイノヤマランドやニューウェーブ・バンドのヒカシューの創設者である山下康と、多数のオモチャ楽器を用いながら物理的な音響現象を扱った作品で海外を中心に活動するASUNA。先駆的な音楽家ふたりによる世代を超えたコラボレーションとして、ヨーロッパと日本でリリースされ話題となった初の共作アルバム『Before Sunset, Street Corner, Cafe Fabre』を記念した公演が松本で開催されます。
また、オーストラリアのニューウェーブ/ポストパンク・シーンの中心バンドであったエッセンドン・エアポート(Essendon Airport)として知られたデイヴィッド・チェスワースの初来日も決定!しかも今回のツアーでは、80年代に活動していた伝説的ユニットのドライブ・タイム(Drive Time)として、ベーシストのビル・マクドナルドと来日。柔らかくも耳を惹きつける遊び心溢れる音色のシンセサイザーと、クールなリフのベースラインのコンビネーションに、静かに胸を打つデイヴィッドの優しく切ない歌声。近年作品がリイシューされたことで欧米各国で再評価の著しいドライブ・タイム。メルボルン音楽シーンの重要人物たちの初来日は見逃せません。
さらに、イラストレーターとして知られる山﨑美帆の音楽名義であるdaboraboがオープニング・アクトとして出演。昨年に初のアルバムをリリースし海外の電子音楽ファンからも高い評価を受け、牧歌的で愛らしくも不可思議な世界観を披露する音と映像のパフォーマンスも要注目です。
会場のBGMとして開場時間から開演までの選曲を、独自の音響的特徴を持ち様々なミュージシャンからの信頼も厚い、キセル/The Instant Obonの辻村豪文が担当。開演までの時間もどうぞお楽しみください。
イベント詳細ページ
v.o.c - column vol.13
Vapor On Curry - column vol.13
Vapor On Curryの不定期コラム「長野ぶらぶら節」第十三回
〜 イノベーションとは言うものの 〜
以前このコラムでパンクやヒップホップ、ポップについて触れてきたが、これらについて結論めいた思索が浮かび上がってきたので記しておきたい。
最初になぜパンクとヒップホップだったのかという問題があるんだけど、たまたま若い時にそういうサウンドに興味をもって、その後も聞き続けているっていう単に世代的なものなのかもしれなくて、でも深く聞いていくうちにその音楽の成り立ちに独特なものを感じて今もことあるごとにそこに立ち返るってことをしている。
考えてみると、パンクっていう価値観が新たに音楽市場とミュージシャン業界に供給されたから自分も自然にそういう音楽を耳にすることができるようになったんじゃないかなと思って、それってヒップホップもまさにそういうことだよなと思った。ただ、その新たな価値観っていうのが従来のミュージシャンにしてみれば、そんなのでお金取れるのか?という脱力するようなものだった。でも大衆に選ばれたことで、従来の音楽市場の中に新しい市場も生まれた。「高い演奏力を必要としないミュージシャン」という職業も生まれた。後は市場のシェアをどう維持していったらいいだろうか?と考えたとすれば、これを音楽業界のイノベーションと呼ばずに一体何をイノベーションと呼んだらいいのかわからない。
文化というのは時間の経過とともに残ってきたものだから、基本的に積みあがっていくものだと思う。技術や技法といったものも市場においての成功例の蓄積であって、ある程度後になってみないとはっきりしたことはわからない世界だと思う。何が言いたいのかというと、わかっているということは、経験上わかっているから、わかっているのであって、わかっていることをするということは、時系列でいうと古いことを再現しようとしているということになる。だから、パンクを例にすると、曲をもっと良くしようと思えば、経験的にいくらでも良くすることは可能なわけで、だけどそれによって出来上がったものは従来の価値観に染まってしまったものであって、パンクの要素はあるけれど従来のポップスとどこが違うんだっていうことが起きてしまう。ということは、イノベーションが起きたとしても、それを良くしようとしてしまうと過去の繰り返しになってしまう。新しいテクノロジーが一般に利用されたときに往々にして、「なんか懐かしい……」ってことが起こるのはそれが原因だと思う。
「パンクは終わった」
「ヒップホップは終わった」
確かに新しい産業が増えました、ということでパンクもヒップホップも音楽市場にとっては使命を果たし終了したといえる。しかし、それと同じ意味で終わっている音楽は他にもたくさんあるにもかかわらず、なぜかパンクとヒップホップに限って槍玉に挙げられがちなのは、パンクとヒップホップが誕生した背景からいってこれらはイノベーションと切っても切れない関係性にあるからだと思われる。
でも考えてみるとイノベーションを占める多くの部分って、誰にでも出来る(あるいは、そうするしかなかった)という意外と残念な結果の方なんじゃないかなと思った。つまり、パンクやヒップホップはどちらかといえばもっと「ダメ」(というか適当というか……)な方向に進んだ方がイノベーションという意味では合ってる。だから、細かい決まりごとがだんだんと増えて、「あれは違う、これは違う」っていうようなことになると「もう終わったな……」ってことになるんじゃないかな?
ミュージシャンだったら生理的に良いものを目指してしまうところですが、個人的に音楽を作るとしたらいわゆる「ダメ」なサウンドを開拓せざるを得ないんだと思う。過去には「ウータン・クラン」とか「ギターウルフ」を筆頭に、音が悪いという方向に道を切り開いたあり方というのもあって、そういう「ダメ」な方に一歩踏み外す気概っていうのがこれらのジャンルの本質だったような気がするんだよな。ポップスの歴史自体にそういう側面はあったわけだし。
(今回はコラム用の写真が送られてきませんでした。)
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:

:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリース。続けて2019年夏にはクミン・ウェイヴでトラッピーなトラック・メイキングに加えてスモーキーな独特のフロウスタイルによる自身のラップによる新境地を開拓した新作アルバム『Vapor On Curry』(通称:プリン盤)を発表した。部屋の整理がついたら新しいアルバム作業を再開するつもり。
https://www.youtube.com/watch?v=zsG0p2V5maYv.o.c - column vol.12
Vapor On Curry - column vol.12
Vapor On Curryの不定期コラム「長野ぶらぶら節」第十二回
〜 好きなのか嫌いなのか、なんなのか。 〜
かつて憧れていたというか、ほとんど執着していたミュージシャン、アーティストへの関心が薄れてしまうのはなぜだろう。それは決して自分の成長とは関係なく、自分勝手なことなのだが、聞き飽きたということで説明できない理由があると思う。
好き/面白い、嫌い/つまらない、は同じことで、好きの反対は無関心だと言うのもわかるし、好き/面白い、嫌い/つまらない、の反転を繰り返しながら自分の認知が変わっていくのか?それともそのつど別の角度から関心を持って見ているだけなのか?また、「面白い」は一体何に反応しているのだろうか?
わかるから面白いというのも、わかるようでピンとこないところもあり、わからないから興味が湧くこともあるが、わからないからどうでもいいこともあり、自分には手も足も出ないことは、どうでもいいと思わないことには無限に興味が湧いてしまいそうだ。しかし、自分に手も足も出なくても、どうでもよくないことが確かにあって、そこであがける人で、私はありたい。
きっと持続していて、どのくらいの距離感で測るかによって、いろいろ興味が持続していく。文字で考えるから、思考の流れとしてこういうことになってしまうのだが、単に疲れているとか、放漫になってしまって、畏怖の念が薄れてきているのが大きいのかもしれない。
そもそも(つい「そもそも」を持ち出す悪い癖)、自分の好き/面白いが誰かの影響で、自分が感じる好き/面白いとはなんの関係も無いということは、よくある。自分の記憶が実は別人の記憶だったみたいなSFだけでなく、モテたくてとか。
しかし、せっかく興味を持ったのなら、それを生活に取り入れない手はない。もし、関心がなくなってしまっても、それが日常にあることによって、なぜ関心を持ったのかという問いに思いを馳せること、反省することも含め、時間の一部だから。
執着するほど好きになるとか、多分に依存的な性格が影響しているんじゃないかと思い当たるふしもあり、諦めるしかない。例えば、 自分が凄いと思っているものが、他人から見たらつまらないものだとしても、それはそれで理想的なんじゃないのかと思う。
散歩道。
p.s. Vapor On Curryのアルバム(新しい方)は直したい箇所が出てきてしまったので廃盤にしました!リニューアルして出しなおす予定で、今作ってます。京都の喫茶ゆすらご、金沢のKapo給湯室でのライブのときの音の方がクミンウェーブだったのではないかと思う今日この頃です。
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:

:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリース。続けて2019年夏にはクミン・ウェイヴでトラッピーなトラック・メイキングに加えてスモーキーな独特のフロウスタイルによる自身のラップによる新境地を開拓した新作アルバム『Vapor On Curry』(通称:プリン盤)を発表した。
https://www.youtube.com/watch?v=zsG0p2V5maYv.o.c now
2020年1月18日、おしゃべりアートの1st.アルバム発売記念ライブにVapor On Curryが出演!ゲストはPhew!
『おしゃべりアート 1st.アルバム発売記念企画「Techno Odyssey」』
1月18日(土)松本 Give me little more.(長野県松本市中央3-11-7)
出演:おしゃべりアート、Phew、Vapor On Curry
開場 19:00/開演 19:30
料金 3,300円(前売り)/3,800円(当日)*ドリンク代別
予約:会場(give.melittlemore@gmail.com)
詳細はコチラ→ (http://givemelittlemore.blogspot.com/2019/12/20201181sttechno-odyssey-guest-phew.html)
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:

:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリース。さらに今夏にはクミン・ウェイヴなトラック・メイキングに加えてスモーキーな独特のフロウスタイルによる自身のラップによる新境地を開拓した新作アルバムも発表したばかり。
Vapor On Curry - Live in Give me little more.
https://youtu.be/zsG0p2V5maYv.o.c - column vol.11
Vapor On Curry (v.o.c) - column vol.11
Vapor On Curry (v.o.c) の不定期コラム「長野ぶらぶら節」第十一回
〜 POPの定義 〜
トレンドとかヒットであるとか、とりたててインパクトの無い流行が続いているように感じる。そう思ってしまうのは、ただ単に自分が歳をとったからという理由で一向に構わないのだが、そんな中でPOPというカテゴリーもまた年々影が薄くなっているように感じる。それというのも、結局今までなんでもかんでもPOPと形容してきたせいで、すっかり意味のわからないものになってしまったからなのではないかと思う次第である。しかしPOPといわれて思い浮かべるイメージが、まったくのアメーバのようになってしまったわけでもないと思うので、ここで自分なりにPOPのイメージに近づくことができれば、それなりに意味のあることなのかもしれない。
結論からいってしまうと、まずイケてるというようなことを現すHIPという言葉があった。そしてPOPとはHIPと同意であるのだが、HIPに認定される前段階のもの、次にHIPになるものであり、次々と中身が入れ替え可能なものがPOPなのではないだろうか。日本文化でいうと、「顔ちっちゃい」は不動のHIP認定であるが、「茶髪」はPOPといったところか。といってしまうとHIPの定義が必要になってしまうが、歴代のHIPを例に考えてみると、キリスト教支配の強い地域における禅思想のように、ある文脈においてOUTなものが日常の中に入り込んだときに新奇に見えるというのがひとつの基準であるように思う。だから必然的にひんしゅくを買うものであり、好奇の目で歓迎されるものであるといえる。
そこで現在のPOPに立ち返ってみると、もっぱら歓迎を現す意で用いられているように思えるPOPという言い方であるが、今一度ひんしゅくの濃度に目を向けてみると、どれだけPOPであるか歓迎の度合いが立ち上がってくるのではないだろうか。POPの本質的な部分とはひんしゅくの方にあるのだと思う。
おやつの時間です。
2019年9月15日、メルボルンのLONG HOURSの来日松本公演にVapor On Curryが出演!
『LONG HOURS JAPAN TOUR 2019 松本公演』
9月15日(日)松本 Give me little more.(長野県松本市中央3-11-7)
出演:LONG HOURS(from Australia)、Vapor On Curry、LOCAL REFRESH、おしゃべりアート
開場 5:30pm/開演 6:00pm
料金 2,000円(予約/当日とも)*ドリンク代別
予約:会場(give.melittlemore@gmail.com)
詳細はコチラ→ (http://givemelittlemore.blogspot.com/2019/08/2019915long-hours-japan-tour-2019.html)
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:

:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリース。さらに今夏にはクミン・ウェイヴなトラック・メイキングに加えてスモーキーな独特のフロウスタイルによる自身のラップによる新境地を開拓した新作アルバムも発表したばかり。
https://soundcloud.com/fourleafmusic/sa-1 (v.o.c - track for casiotone compilation vol.3)v.o.c - column vol.10
Vapor On Curry (v.o.c) - column vol.10
Vapor On Curry (v.o.c) の不定期コラム「長野ぶらぶら節」第十回
〜 ビートメイクを考える 〜
以前雑誌「DOLL」のことを書いたが、今回は「FRONT」である。なぜかというとビートメイクに煮詰まっているからだが、これがまた毎度のことであるため、この際ヒップホップについて何か書き留めておくのが精神的にもいいのではないかと思った。壁にぶち当たったときには基本に帰ってみるのがいいと思って、オールドスクール期に何が起きていたのかを確認するために「FRONT」を読み返しているというわけだ。
僕はもともとビートメイク=作曲というものだと思っていたが、最近サンプリングでビートを作っていて、サンプルを使うか使わないかでビートメイクに対するアプローチに差があることに気が付いた。最終的にはビートの仕上がりに影響することなのだが、自分で感じるところではサンプリングビートの方が出来がいいし、楽曲としてもブレイクスルーしている感じだ。理由はサンプリング元のサウンドがすでに完成されている分下駄を履かせてもらっているからなのだが、シンセでゼロから作曲することとの違いはそれだけではない。一番はメロディーに対するアプローチで、ゼロから作っていく場合は自由に弾けばいいけど、サンプリングする場合は制約のあるなかでなんとかするということになる。しかし、結果としてはメロディーだけを取り出してもサンプリングビートの方が満足出来るものが出来上がるのだから不思議だ。
結果論でいえばサンプルを使った場合はもっぱら音を聴くことと選ぶ作業に集中しているので、自分の個性を出せる部分は選んだ結果というところにしか現れないことになるが、ゼロから鍵盤に向かうときは、もっと漠然とした状態の中を手探りで始めるので、完成度を突き詰める手前で力尽きてしまうということはあると思った。(全ては選択にすぎないという言葉を何かの芸術関係の本で読んだことがある。)
次にサウンド面について。サンプリングした場合、たしかにお金を払ってサウンドを使わせもらうことで、お客さんに受ける曲、斬新な曲等を作ることが可能になるのだが、別の問題としてオールドスクール期に発見されたブレイクビーツという方法を発展させていけばそれでいいのかという、ヒップホップをフォローしてきた世代ゆえの課題がある。
そして、その課題に対しての答えの一つにTR-808(ヤオヤ)リバイバルがあると思うが、方法論としてはアフリカバムバータが「プラネット・ロック」でやっていたことの延長線上にあり、課題に対しての答えになっているかについて疑問符が残るとはいえ、いいとこ突いてくるなとは思った(クランクからの流れもあるのかも)。ビートメイクのフォーマットの更新とは、ビートメイカーにとっての課題であるが、ブレイクビーツという方法論を発展させる方向がいままでの本流だったことに対し、方法論を発展ではなく転用した例はあまりない。
そんな訳で、ビートメイクに関しての自分の見解は、Vapor On Curryの音源で結果を発表していきたい。ビートメイクがいわゆる打ち込み、EDM・ポップ・R&Bの範疇に収まってしまうのは少しさみしいと思うからだ。
しかし、ここまで書いてみてなんだが、こうして自分の考えを整理してみると、自分のビートメイクについてのこだわりが緩くなっていくことに気が付く。かといって、自分はあっさりとポップなことが出来る人ではないと思うが。
連載 rotten apple dwellers は必読
2019年7月13日、地元長野県ではなんと8年振り?となるライブ出演が決定!
『shibata & asuna/MOON FACE BOYS Release Party』
7月13日(土)松本 Give me little more.(長野県松本市中央3-11-7)
出演:Vapor On Curry、MOON FACE BOYS、shibata & asuna
開場 5:30pm/開演 6:00pm
料金 2,000円(予約/当日とも)*ドリンク代別
予約:会場(give.melittlemore@gmail.com)
詳細はコチラ→ (http://www.sweetdreamspress.com/2019/06/moon-face-boysshibata-asuna-shibata.html)
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:
:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリースした。
v.o.c - column vol.9
Vapor On Curry (v.o.c) - column vol.9
Vapor On Curry (v.o.c) の不定期コラム「長野ぶらぶら節」第九回
〜 MDポータブルレコーダー MT831A (SHARP) 〜
90年代後半から、レコーディング機器はデジタル録音がスタンダードとなっていきましたが、その頃一般的にはまだまだカセットテープの現役感も残っていたように思います。個人的にはラジカセのカセット・プレイヤーの故障をきっかけにして、MD(ミニ・ディスク)を導入したのかなと今となっては推測します。というのも、買った動機が全く思い出せないからです。ごめんよ、ミニ・ディスク。
その現役時代の短さ故に顧みられる事も無いMDですが、バンドのリハスタやライブ録音に大活躍してくれました。ヒスノイズの無さや、再生時のスタート・ポイントのマーキングの手軽さ等カセット・テープと比べると格段に使い勝手の優れたメディアであるにもかかわらず、ラジカセにはあった音のマジック、24bitなのになんだか物足りない音質と、アンダー・レイトされている感は否めません。人間と音の記憶のつながりってとても繊細なものなんですね。
しかしこのMD、今でもDVDから音を録音してオリジナル・サントラを作ったりと、なにげに存在感を発揮しています。タイム・フリーなネット時代においても、サウンドの再録込みの容易さと編集の簡単さにおいては、カセット・テープ譲りの外に開かれている感覚がこの時代の機材には残っています。

2019年7月13日、地元長野県ではなんと8年振り?となるライブ出演が決定!
『shibata & asuna/MOON FACE BOYS Release Party』
7月13日(土)松本 Give me little more.(長野県松本市中央3-11-7)
出演:Vapor On Curry、MOON FACE BOYS、shibata & asuna
開場 5:30pm/開演 6:00pm
料金 2,000円(予約/当日とも)*ドリンク代別
予約:会場(give.melittlemore@gmail.com)
詳細はコチラ→ (http://www.sweetdreamspress.com/2019/06/moon-face-boysshibata-asuna-shibata.html)
Vapor On Curry(ヴェイパー・オン・カリー)プロフィール:
:90年代よりヒップホップ、テクノからの影響を受けトラック制作を始め、並行してスラッシュ・パンク・バンドのsynchro9、ポスト・ロック、ポスト・ジャズ・グループの暮シノ手錠などでも主にベースプレイヤーとして活動し、ソロ転向後は長野の裏番的トラック・メーカーとして、チープでオールドスクールな電子ラウンジからグリッチ&ダビーでダウンテンポなトラック・メイキング、さらにはメロディアスでキャッチーな胸きゅん&甘酢サウンドで暗躍する「犀南のJay Dee」と呼ばれるローファイ・トラック・メーカーのVapor On Curry(カレーの湯気)。自身によるレーベルTHOUSAND TUNEも運営。また、長野のネオンホール月報での定期コラムや、松本のイベントnami to kamiでのコラムを不定期で執筆。aotoaoレーベルからリリースされた『casiotone compilation vol.3』においてヒットを飛ばし、2018年末には、これまでのリリース作品を独自にまとめたベスト盤ともいえる『Acceptance』をリリースした。