v.o.c - column vol.2

v.o.c の「長野ぶらぶら節」②


v.o.cの音楽を聴いたことのある人には少し意外に思われるかもしれませんが、私はわりとhip hopが好きで、なんだかんだ家ではよく聴いています。しかし世の中的にはいまいち人気がないような気がして、…。確かに自分で聞きながらも退屈さを覚えることも正直あり、hip hopがあまり好きでない人の気持ちもわからないでもないので、今回はそんな人の為に、hip hopの聞き方を考えてみました。
まずやはりラップをどう聴くか、どこを聴くのか?というところだと思うのですが、ラップとはパーカッシブな要素に特化したヴォーカル・スタイルであるという前提で考えてみたいと思います。(逆にポエトリー・リーディングはスポークン・ワードからの発展形であると私は考えています。)
前述を踏まえるならば、やはり聴きどころはリズム(の豊かさ)だと思います。イケてるラッパーとは総じてラップがパーカッシブであるものです。最近ではライムをスピット(唾を吐く)するともいうように、ラップそれ自体が、ある種の歯切れの良さや動的要素の意味合いを含んでいるのではと私は考えています。なので、第一にその小節(ビート)に対してどのような言葉の乗せ方をしているのか、そしてそれがどうフレーズ化されているのか、そこが一番面白く聴きごたえのあるところだと思います。そして是非リリックの原文と対訳を見ながらヒアリングしてもらうと、詩的表現の仕方や言葉の譜割りなど、ラップ自体がいかに音楽的でありエンターテイメントであるのかが理解出来ると思います。
この事を考えている時に気が付いたことがあるのですが、音楽の自由度を上げる為にコードの概念を緩くして打楽器をメインにするというコンセプトはjazzにおけるモードそしてフリーへ、という時代の欲求そのものであり、新ためてhip hopとはjazzが追求しきれなかった可能性を掘り起こしているのではないかとの私捻を強くしたしだいです。
音楽以外にも言えることだと思うのですが、21世紀になり、全てが出揃った感があるとの言説も多いです。しかし、人類が足速に通りすぎてしまった時代の中に、まだまだ追求しきれていなかったfreshな可能性というものが、未だ掘り起こされるのを待っているということも考えられるのではないでしょうか。



丹波島橋から見る犀川の景色が好き

































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